ユネスコの世界文化遺産に登録されている『宗廟』は、李氏朝鮮歴代の王と王妃の
位牌がまつられた神宮です。1392年に朝鮮王朝を開いた太祖「李城桂」が、1394年に
開成からソウルに都を移し景福宮と同時に東に宗廟を建てました。

宗廟はとにかく広く、総面積は56,503坪もあり、さすが世界遺産といった迫力です。
門と兵に囲まれた内側には森があり、そこに広く荘厳な石畳が走っています。
正殿の19室には、太祖から純宗までの48位の位牌が、永寧殿の16室には太祖の
4代祖である穆祖から桓祖など主に死後称号を贈られた王と王妃を中心とした32位の
位牌が、そして正殿の庭前にある功臣堂には李氏朝鮮時代の功臣83位の位牌が
それぞれ祀られています。
このように、位牌の数が多くなるにしたがって増築を行ったことで、独特な空間形式を
もつようになりました。
宗廟建築の特徴は、建物の軸を統一せず、それぞれの建物が個別の軸に沿って建てら
れていることです。それぞれの建物自体は対称でありながら、建物の全体的は配置は
非対称の構造となっています。
現在史跡第125号に指定され、正殿(国宝第227号)、永寧殿(宝物第821号)、宗廟祭礼楽
(重要無形文化財第1号)、宗廟祭礼(重要無形文化財第56号)などがあります。

毎年5月の第一日曜日には「宗廟祭礼」が開かれます。これは、全州李氏一族が行う儀式
で、伝統的な民族衣装をまとい身を包み、厳かな雰囲気の中で行われます。
1462年から500年以上もの間、ほとんどそのまま状態で維持し続けており、時期がゴール
デンウィークと重なることもあり、日本からも毎年多くの観光客が訪れています。
韓国の伝統文化を体感したいという方は、是非一度は訪れてみてほしい儀式です!
李氏朝鮮時代、正殿では毎年春・夏・秋・冬と師走に、永寧殿では毎年春秋と師走に祭礼
を行ったそうです。このように、宗廟での祭礼は国の最高行事として位置づけられていま
した。宗廟祭礼は日本の植民地時代に一旦は中断されましたが、独立後の1965年からは
毎年5月の第1日曜日に1度だけ行われました。
現在、宗廟の正門・蒼葉門前には宗廟市民公園があり、ここはソウル市内で散歩や一休
みにくるお年寄りがもっとも集まる公園となっており、一日中にぎやかな憩いの空間となっ
ています。
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